UNIVARIATEプロシジャ

例4.12 位置の検定

この例は例4.9の続きで、スチューデントのt検定、符号検定およびWilcoxonの符号付き順位検定の3つの位置の検定の実行方法を示しています。これらの検定の詳細は位置の検定のセクションで説明しています。

次のステートメントは、例4.9で説明したHeightsデータセットを使用して位置の検定を実行します。データは成人女性の身長で構成されているため、調査員は、母集団の平均がデフォルトの$\mu _0$値である0インチに等しいかどうかの検定には関心がありません。代わりに、平均が66インチに等しいかどうかを検定しようと考えています。次のステートメントは帰無仮説$H_0\colon \mu _0=66$を検定します。

title 'Analysis of Female Height Data';
ods select TestsForLocation LocationCounts;
proc univariate data=Heights mu0=66 loccount;
   var Height;
run;

ODS SELECTステートメントは出力を"TestsForLocation"テーブルと"LocationCounts"テーブルに制限します。ODSテーブル名のセクションを参照してください。MU0=オプションは、位置の検定に使用する$\mu _0$の帰無仮説の値を指定します。デフォルトでは、$\mu _0=0$です。LOCCOUNTオプションは、66インチより大きいオブザベーション数、66インチに等しくないオブザベーション数、66インチより小さいオブザベーション数のテーブルを作成します。

出力4.12.1に位置の検定の結果が示されています。3つの検定はすべて有意性が高いため、調査員は平均が66インチであるという帰無仮説を棄却します。

この例のサンプルプログラムuniex07.sasは、Base SASソフトウェアのSASサンプルライブラリに含まれています。

出力4.12.1: MU0=66およびLOCCOUNTによる位置の検定

Analysis of Female Height Data

The UNIVARIATE Procedure
Variable: Height (Height (in))

Tests for Location: Mu0=66
Test Statistic p Value
Student's t t -5.67065 Pr &gt; |t| <.0001
Sign M -20 Pr &gt;= |M| <.0001
Signed Rank S -849 Pr &gt;= |S| <.0001

Location Counts: Mu0=66.00
Count Value
Num Obs &gt; Mu0 16
Num Obs ^= Mu0 72
Num Obs &lt; Mu0 56