UNIVARIATEプロシジャ

 

例4.3 極値のオブザベーションと極値の識別

この例では、例4.1で説明したデータセットBPressureを使用し、データセット内の極値のオブザベーションのテーブルと極値のテーブルを作成する方法を示します。次のステートメントは、SystolicDiastolicに対する"Extreme Observations"テーブルを生成します。このテーブルで、各変数の極値のオブザベーションを識別できます。

title 'Extreme Blood Pressure Observations';
ods select ExtremeObs;
proc univariate data=BPressure;
   var Systolic Diastolic;
   id PatientID;
run;

ODS SELECTステートメントは出力を"ExtremeObs"テーブルに制限します。ODSテーブル名のセクションを参照してください。IDステートメントは、極値のオブザベーションがオブザベーション番号に加えてPatientIDの値で識別されるよう要求します。デフォルトでは、上位5件および下位5件のオブザベーションが表示されます。NEXTROBS=オプションを使用すると、異なる数の極値のオブザベーションを要求できます。

出力4.3.1SystolicおよびDiastolicともに、'CP' (オブザベーション7)と識別される患者の値が最も高いことを示しています。極値のオブザベーションを視覚的に示すため、ヒストグラムを作成できます。例4.14を参照してください。

出力4.3.1 血圧の極値のオブザベーション
Extreme Blood Pressure Observations

The UNIVARIATE Procedure
Variable: Systolic

Extreme Observations
Lowest Highest
Value PatientID Obs Value PatientID Obs
96 SS 2 130 JW 14
100 FR 3 133 RW 11
108 KD 12 134 JW 16
110 DS 13 140 BL 5
110 JI 8 165 CP 7

Extreme Blood Pressure Observations

The UNIVARIATE Procedure
Variable: Diastolic

Extreme Observations
Lowest Highest
Value PatientID Obs Value PatientID Obs
40 JI 8 80 JW 14
50 DS 13 80 JW 16
50 CK 1 82 HH 22
54 KD 12 90 BL 5
60 RW 11 110 CP 7

次のステートメントは、SystolicDiastolicに対する"Extreme Values"テーブルを生成します。これは分布の裾の表です。

title 'Extreme Blood Pressure Values';
ods select ExtremeValues;
proc univariate data=BPressure nextrval=5;
   var Systolic Diastolic;
run;

ODS SELECTステートメントは出力を"ExtremeValues"テーブルに制限します。ODSテーブル名のセクションを参照してください。NEXTRVAL=オプションは、分布の両端の極値の数を出力4.3.2のテーブルに示されているように指定します。

出力4.3.2は、値78および80Diastolicで2回出現することと、Diastolicの最大値が110であることを示しています。なお、出力4.3.1ではDiastolicに値80が2回表示されています。これはこの値を持つオブザベーションが2つあるためです。出力4.3.2では、値80は1回だけ表示されています。

出力4.3.2 血圧の極値
Extreme Blood Pressure Values

The UNIVARIATE Procedure
Variable: Systolic

Extreme Values
Lowest Highest
Order Value Freq Order Value Freq
1 96 1 11 130 1
2 100 1 12 133 1
3 108 1 13 134 1
4 110 2 14 140 1
5 112 1 15 165 1

Extreme Blood Pressure Values

The UNIVARIATE Procedure
Variable: Diastolic

Extreme Values
Lowest Highest
Order Value Freq Order Value Freq
1 40 1 11 78 2
2 50 2 12 80 2
3 54 1 13 82 1
4 60 2 14 90 1
5 62 1 15 110 1

この例のサンプルプログラムuniex01.sasは、Base SASソフトウェアのSASサンプルライブラリに含まれています。