FREQプロシジャ

TESTステートメント

  • TEST test-options;

TESTステートメントは、連関性や一致の統計量に対する漸近検定を要求します。test-optionsは、計算対象となる検定を指定します。表3.19に、利用可能なtest-options を、それらのTABLESステートメントオプションと共に示します。test-optionsの説明はアルファベット順に示されています。

FREQプロシジャは、TESTステートメントで要求された連関性または一致の各統計量に対して、その統計量がゼロに等しいという帰無仮説の下での漸近的な検定を行います。FREQプロシジャは、帰無仮説の下での漸近標準誤差、検定統計量、およびp値を表示します。さらに、FREQプロシジャは、その統計量の信頼限界をレポートします。TABLESステートメントのALPHA=オプションは信頼水準を指定します。デフォルトの信頼水準値は0.05であり、95パーセントの信頼限界が提供されます。詳細は、漸近検定および信頼限界の各セクションを参照してください。また、各統計量の詳細については、連関性の統計量および一致の検定と統計量の各セクションを参照してください。

選択した連関性や一致の統計量の正確検定を要求するには、EXACTステートメントを使用します。詳細は、正確な統計量のセクションを参照してください。

TABLESステートメントのオプションをEXACTステートメントと共に使用

TABLESステートメントはTESTステートメントと一緒に使用する必要があります。使用するTABLESステートメントが1つだけの場合、TABLESステートメントやTESTステートメントで同じオプションを指定する必要はありません。TESTステートメントであるオプションを指定すると、FREQプロシジャは、TABLESステートメントのオプションを自動的に呼び出します。ただし、1つのTESTステートメントを複数のTABLESステートメントと共に使用する場合、必要な統計量を要求するにはTABLESステートメントでオプションを指定する必要があります。この場合、FREQプロシジャは、ユーザーがTESTステートメントで指定した統計量に関しても漸近検定を計算します。

表3.19: TESTステートメントのオプション

test-options

漸近検定

必要となるTABLESステートメントのオプション

AGREE

単純カッパ係数および重み付きカッパ係数

AGREE

GAMMA

GAMMA

ALLまたはMEASURES

KAPPA

単純カッパ係数

AGREE

KENTB | TAUB

KendallのTau-b

ALLまたはMEASURES

MEASURES

ガンマ、KendallのTau-b、StuartのTau-c

ALLまたはMEASURES

 

Somersの$D(C|R)$、Somersの$D(R|C)$

 
 

Pearson係数およびSpearman係数

 

PCORR

Pearsonの相関係数

ALLまたはMEASURES

PLCORR

ポリコリック相関

PLCORR

SCORR

Spearmanの相関係数

ALLまたはMEASURES

SMDCR

Somersの$D(C|R)$

ALLまたはMEASURES

SMDRC

Somersの$D(R|C)$

ALLまたはMEASURES

STUTC | TAUC

Stuartのtau-c

ALLまたはMEASURES

WTKAP | WTKAPPA

重み付きカッパ係数

AGREE


TESTステートメントでは次のtest-optionsを指定できます。

AGREE

単純カッパ係数および重み付きカッパ係数の漸近検定を要求します。詳細は、単純カッパ係数および重み付きカッパ係数のセクションを参照してください。

TABLESステートメントでAGREEオプションを指定すると、カッパ係数の推定値、標準誤差、信頼限界が計算されます。カッパ係数の正確検定を要求するには、EXACTステートメントを使用します。

カッパ係数は、列数が行数に等しい正方形の表に対してのみ定義されます。正方形でない表の場合、カッパ係数は計算されません。$2 \times 2$表の場合、重み付きカッパ係数は単純カッパ係数に等しくなるため、FREQプロシジャは単純カッパ係数のみを表示します。

GAMMA

ガンマ統計量の漸近検定を要求します。詳細は、ガンマのセクションを参照してください。TABLESステートメントでMEASURESオプションを指定すると、ガンマ統計量とその漸近標準誤差が提供されます。

KAPPA

単純カッパ係数の漸近検定を要求します。詳細は、単純カッパ係数のセクションを参照してください。

TABLESステートメントでAGREEオプションを指定すると、カッパ統計量とその標準誤差、およびその信頼限界が計算されます。単純カッパ係数の正確検定を要求するには、EXACTステートメントでKAPPAオプションを指定します。

カッパ係数は、列数が行数に等しい正方形の表に対してのみ定義されます。正方形でない表の場合、FREQプロシジャはカッパ係数を計算しません。

KENTB
TAUB

KendallのTau-bの漸近検定を要求します。詳細は、KendallのTau-bのセクションを参照してください。

TABLESステートメントでMEASURESオプションを指定すると、KendallのTau-bとその標準誤差が計算されます。KendallのTau-bの正確検定を要求するには、EXACTステートメントでKENTBオプションを指定します。

MEASURES

ガンマ、KendallのTau-b、Pearsonの相関係数、Somersの$D(C|R)$、Somersの$D(R|C)$、Spearmanの相関係数、StuartのTau-cのような連関性の統計量の漸近検定を要求します。詳細は、連関性の統計量のセクションを参照してください。

TABLESステートメントでMEASURESオプションを指定すると、連関性の統計量とそれらの漸近標準誤差が提供されます。選択した統計量の正確検定を要求するには、EXACTステートメントを使用します。

PCORR

Pearsonの相関係数の漸近検定を要求します。詳細は、Pearson相関係数のセクションを参照してください。

TABLESステートメントでMEASURESオプションを指定すると、Pearson相関とその標準誤差が提供されます。Pearson相関の正確検定を要求するには、EXACTステートメントでPCORRオプションを指定します。

PLCORR

ポリコリック相関のWald検定および尤度比検定を要求します。詳細は、ポリコリック相関のセクションを参照してください。

TABLESステートメントでPLCORRオプションを指定すると、ポリコリック相関とその標準誤差が提供されます。

SCORR

Spearmanの相関係数の漸近検定を要求します。詳細は、Spearmanの順位相関係数のセクションを参照してください。

TABLESステートメントでMEASURESオプションを指定すると、Spearman相関とその標準誤差が提供されます。Spearman相関の正確検定を要求するには、EXACTステートメントでSCORRオプションを指定します。

SMDCR

Somersの$D(C|R)$の漸近検定を要求します。詳細は、SomersのDのセクションを参照してください。

TABLESステートメントでMEASURESオプションを指定すると、Somersの$D(C|R)$とその標準誤差が提供されます。Somersの$D(C|R)$の正確検定を要求するには、EXACTステートメントでSMDCRオプションを指定します。

SMDRC

Somersの$D(R|C)$の漸近検定を要求します。詳細は、SomersのDのセクションを参照してください。

TABLESステートメントでMEASURESオプションを指定すると、Somersの$D(R|C)$とその標準誤差が提供されます。Somersの$D(R|C)$の正確検定を要求するには、EXACTステートメントでSMDRCオプションを指定します。

STUTC
TAUC

StuartのTau-cの漸近検定を要求します。詳細は、StuartのTau-cのセクションを参照してください。

TABLESステートメントでMEASURESオプションを指定すると、StuartのTau-cとその標準誤差が提供されます。StuartのTau-cの正確検定を要求するには、EXACTステートメントでSTUTCオプションを指定します。

WTKAP
WTKAPPA

重み付きカッパ係数の漸近検定を要求します。詳細は、重み付きカッパ係数のセクションを参照してください。

TABLESステートメントでAGREEオプションを指定すると、重み付きカッパ係数とその標準誤差、および信頼限界が計算されます。重み付きカッパの正確検定を要求するには、EXACTステートメントでWTKAPオプションを指定します。

カッパ係数は、列数が行数に等しい正方形の表に対してのみ定義されます。正方形でない表の場合、FREQプロシジャはカッパ係数を計算しません。$2 \times 2$表の場合、重み付きカッパ係数は単純カッパ係数に等しくなるため、FREQプロシジャは単純カッパ係数のみを表示します。