データセットPain
には、痛みを抑えるための薬物治療の臨床試験の仮説データが含まれています。この臨床試験では、薬の投与量が多くなるほど有害な反応が増えるかどうかを調査します。被験者は、プラシーボか、または4種類の薬剤のいずれか1つを投与されます。有害な反応は、Adverse
='Yes'として記録されます。それ以外の反応は、Adverse
='No'として記録されます。薬剤投与と反応の各組み合わせに対応する被験者の数が、変数Count
に含められます。
data pain; input Dose Adverse $ Count @@; datalines; 0 No 26 0 Yes 6 1 No 26 1 Yes 7 2 No 23 2 Yes 9 3 No 18 3 Yes 14 4 No 9 4 Yes 23 ;
次のPROC FREQステートメントは、傾向分析を実施します。TABLESステートメントは、行がAdverse
で列がDose
の表を要求します。MEASURESオプションは連関性の統計量を要求します。CLオプションは、それらの統計量の信頼限界を生成します。TRENDオプションは、Cochran-Armitage検定を使用して、変数Dose
の順序尺度の値を通じた傾向の検定を実施します。PLOTS=オプションは、Adverse
とDose
のモザイクプロットを要求します。
EXACTステートメントは、この検定の正確なp値を生成します。MAXTIME=オプションは、正確な計算が60秒以内に完了しない場合、同計算を終了します。TESTステートメントは、Somersのの漸近検定を計算します。
ods graphics on; proc freq data=Pain; tables Adverse*Dose / trend measures cl plots=mosaicplot; test smdrc; exact trend / maxtime=60; weight Count; title 'Clinical Trial for Treatment of Pain'; run; ods graphics off;
出力3.8.1から出力3.8.4に、分析結果を示します。出力3.8.1内にある"Col Pct"の値は、投与量が増加した場合の有害な影響の比率において期待される増加傾向(18.75%から71.88%へ)を示しています。 対応するモザイクプロット(出力3.8.2)にも、このような増加傾向が示されています。
出力3.8.1: 分割表
Clinical Trial for Treatment of Pain |
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出力3.8.3に、MEASURESオプションが生成する連関性の統計量を示します。Somersの、行変数(Adverse
)を反応として、列変数(Dose
)を予測値として扱うことにより連関性を測定します。95%の漸近信頼限界がゼロを含まないため、これは強い正の連関性を示します。
同様に、PearsonおよびSpearman相関係数は、仮定されている通り、強い連関性の根拠があることを示しています。
Cochran-Armitage検定(出力3.8.4)は、傾向仮説を支持します。Cochran-Armitage検定における小さい左側p値は、Dose
が増加すると行1水準 (Adverse
='No') の確率が減ること、言い換えれば、Dose
が増加すると行2水準(Adverse
='Yes')の確率が増えることを意味します。両側のp値は、増加または減少の対立仮説の検定を行います。これは、方向性は不明だが、薬剤が有害な影響の確率に対して革新的な影響を及ぼすかどうかを判定したい場合に適切な仮説となります。
出力3.8.3: 連関性の統計量
Statistic | Value | ASE | 95% Confidence Limits |
|
---|---|---|---|---|
GAMMA | 0.5313 | 0.0935 | 0.3480 | 0.7146 |
Kendall's Tau-b | 0.3373 | 0.0642 | 0.2114 | 0.4631 |
Stuart's Tau-c | 0.4111 | 0.0798 | 0.2547 | 0.5675 |
Somers' D C|R | 0.4427 | 0.0837 | 0.2786 | 0.6068 |
Somers' D R|C | 0.2569 | 0.0499 | 0.1592 | 0.3547 |
Pearson Correlation | 0.3776 | 0.0714 | 0.2378 | 0.5175 |
Spearman Correlation | 0.3771 | 0.0718 | 0.2363 | 0.5178 |
Lambda Asymmetric C|R | 0.1250 | 0.0662 | 0.0000 | 0.2547 |
Lambda Asymmetric R|C | 0.2373 | 0.0837 | 0.0732 | 0.4014 |
Lambda Symmetric | 0.1604 | 0.0621 | 0.0388 | 0.2821 |
Uncertainty Coefficient C|R | 0.0515 | 0.0191 | 0.0140 | 0.0890 |
Uncertainty Coefficient R|C | 0.1261 | 0.0467 | 0.0346 | 0.2175 |
Uncertainty Coefficient Symmetric | 0.0731 | 0.0271 | 0.0199 | 0.1262 |