二元表は、行変数X
と列変数Y
からなるクロス集計表を表します。この表の行の値または水準を, で表し、列の値を, で表します。は、i番目の行とj番目の列にある表セルの度数を表すものであり、次の表記を定義します。
FREQプロシジャは変数値のスコアを使用して、Mantel-Haenszelのカイ2乗、Pearsonの相関、Cochran-Armitageの傾向検定、重み付きカッパ係数、Cochran-Mantel-Haenszel統計量を計算します。TABLESステートメントのSCORES=オプションは、FREQプロシジャが使用するスコアの種類を指定します。利用可能なスコアの種類は、TABLE、RANK、RIDIT、MODRIDITです。デフォルトのスコアの種類はTABLEです。MODRIDITスコア、RANKスコア、RIDITスコアを使用すると、ノンパラメトリック分析を実施できます。
数値変数の場合、表スコアは、行および列水準の値となります。行変数および列変数がフォーマットされている場合、表スコアは、その水準に対応する内部数値となります。2つ以上の数値を同じフォーマットされた水準に分類する場合、その水準に対応する内部数値は、それらの数値の中の最小値となります。文字変数の場合、表スコアは行番号と列番号として定義されます(すなわち、最初の行は1、2番目の行は2、という具合になります)。
SCORES=RANKオプションで要求されるランクスコアは、次のように定義されます。
ここで、は行iのランクスコア、は列jのランクスコアです。ランクスコアは、タイ値に関しては中間のランクを生成します。
SCORES=RIDITオプションで要求されるリジッドスコアは、標本サイズで標準化されたランクスコアとして定義されます(Bross, 1958; Mack and Skillings, 1980)。リジッドスコアは、次の式により、ランクスコアから導かれます。
修正済みリジッドスコア(SCORES=MODRIDITにより要求される)は、区間(0,1)における一様分布の順序統計量の期待値を表します(van Elteren, 1960; Lehmann and D’Abrera, 2006)。修正済みリジッドスコアは、次の式により、ランクスコアから導かれます。