OUTPUTステートメント |
OUTPUTステートメントは、FREQプロシジャにより計算される統計量を含むSASデータセットを作成します。出力データセット内に含める統計量を指定するには、OUTPUTステートメントのオプションを使用します。出力データセットには、2元表または層ごとに1つのオブザベーションが、およびすべての層を通じた要約統計量に関して1つのオブザベーションが含まれています。出力データセットの内容に関する詳細は、OUTPUTステートメントの出力データセットの内容のセクションを参照してください。
FREQプロシジャの各実行で指定できるOUTPUTステートメントは1つだけです。OUTPUTステートメントは、TABLESステートメントと一緒に使用する必要があります。複数のTABLESステートメントを使用した場合、OUTPUTデータセットの内容は最後のTABLESステートメントに対応します。TABLESステートメントで複数の表を要求した場合、OUTPUTデータセットの内容は最後のTABLESステートメントに対応します。
アウトプットデリバリシステム(ODS)を使用すると、任意のFREQプロシジャ出力の断片からSASデータセットを作成できます。詳細は、ODSテーブル名のセクションを参照してください。
OUTPUTステートメントにより作成される出力データセットは、TABLESステートメントのOUT=オプションにより作成される出力データセットとは異なることに注意してください。OUTPUTステートメントは、統計量(Pearsonカイ2乗やそのp値など)を含むデータセットを作成します。一方、TABLESステートメントのOUT=オプションは、度数表カウントやパーセンテージを含むデータセットを作成します。 詳細は、出力データセットのセクションを参照してください。
OUTPUTステートメントでは次のオプションを使用できます。
出力データセットを指定します。OUT=オプションを省略すると、出力データセットはDATAnという名前になります。ここで、nは一意名を作成するための小さな整数になります。
出力データセットに含める統計量を指定します。表3.7にoptionsに利用可能なオプションの一覧と、指定の統計量を生成するために組み合わせて使用する必要があるTABLESステートメントのオプションを示します。統計量のグループを出力するには、TABLESステートメントで利用可能なグループオプションと同じオプションを使用します。これらのオプションには、AGREE、ALL、CHISQ、CMH、MEASURESがあります。または、統計量を個別に要求します。
OUTPUTステートメントでオプションを指定すると、出力データセットには、分析の結果生成されるすべての統計量(すなわち、推定または検定統計量とそれに関連付けられている標準誤差、信頼限界、p値、および自由度)が含められます。詳細は、OUTPUTステートメントの出力データセットの内容のセクションを参照してください。
ある統計量を出力データセットに格納したい場合、適切なTABLESステートメントまたはEXACTステートメントのオプションを使用して、その統計量の計算を要求する必要があります。たとえば、Pearsonカイ2乗検定を計算するには、OUTPUTステートメントでPCHIオプション(Pearsonカイ2乗統計量)を指定した上で、TABLESステートメントまたはEXACTステートメントでもオプションを指定する必要があります。TABLESステートメントのオプションALLまたはCHISQはPearsonカイ2乗検定を要求します。TABLESステートメントが1つだけの場合、EXACTステートメントのオプションCHISQまたはPCHIを指定することでもPearsonカイ2乗検定を計算できます。表3.7に、OUTPUTデータセットに含める統計量を生成するのに必要となるTABLESステートメントのオプションを示します。TABLESステートメントでALLオプションを指定すると、CHISQ、MEASURES、CMHの各オプションが呼び出されます。
オプション |
出力データセットに含める統計量 |
必要となるTABLESステートメントのオプション |
---|---|---|
AGREE |
McNemarの検定、Bowkerの検定、単純カッパ係数、 |
|
重み付きカッパ係数。複数層の場合、全体的な |
||
単純および重み付きカッパ係数、カッパ係数の |
||
同等性の検定、Cochranの |
||
AJCHI |
連続修正を行ったカイ2乗検定(表) |
|
ALL |
CHISQ、MEASURES、CMH統計量、N |
|
BDCHI |
Breslow-Day検定 (表) |
|
BINOMIAL |
1元表に対する二項分布統計量 |
|
CHISQ |
1元表の場合、適合度検定 |
|
2元表の場合、Pearson、尤度比、 |
||
連続修正済み、Mantel-Haenszel |
||
カイ2乗、Fisherの正確検定(表)、 |
||
ファイ係数、一致係数、Cramerの |
||
CMH |
Cochran-Mantel-Haenszel (CMH)相関、 |
|
行平均スコア(ANOVA)、および一般 |
||
連関性統計量、表、ロジット、 |
||
Mantel-Haenszel調整済みオッズ比、 |
||
相対リスク、Breslow-Day検定 |
||
CMH1 |
CMH出力、行平均スコア(ANOVA)を除く |
|
一般連関性統計 |
||
CMH2 |
CMH出力、一般連連関性統計量を除く |
|
CMHCOR |
CMH相関統計量 |
|
CMHGA |
CMH一般連関統計量 |
|
CMHRMS |
CMH行平均スコア(ANOVA)統計量 |
|
COCHQ |
Cochranの (表) |
|
CONTGY |
一致係数 |
|
CRAMV |
Cramerの |
|
EQKAP |
単純カッパ係数の同等性に対する検定 |
|
EQOR | ZELEN |
オッズ比の等質性に対するZelenの検定(表) |
|
EQWKP |
重み付きカッパ係数の同等性に対する検定 |
|
FISHER |
Fisherの正確検定 |
|
GAILSIMON |
Gail-Simon検定 |
|
GAMMA |
ガンマ |
|
JT |
Jonckheere-Terpstraの検定 |
|
KAPPA |
単純カッパ係数 |
|
KENTB |
KendallのTau- |
|
LAMCR |
非対称ラムダ |
|
LAMDAS |
ラムダ非対称 |
|
LAMRC |
非対称ラムダ |
|
LGOR |
調整済みロジットオッズ比(表) |
|
LGRRC1 |
調整済みロジット列1相対リスク |
|
LGRRC2 |
調整済みロジット列2相対リスク |
|
LRCHI |
尤度比カイ2乗 |
|
MCNEM |
McNemarの検定(表) |
|
MEASURES |
ガンマ、Kendallのtau-、Stuartのtau-、 |
|
Somersのおよび、Pearson係数および |
||
Spearman係数、非対称ラムダ |
||
および、対称ラムダ |
||
不確定性係数および、 |
||
対称不確定係数、 |
||
オッズ比と相対リスク(表) |
||
MHCHI |
Mantel-Haenszelのカイ2乗 |
|
MHOR | COMOR |
調整済みMantel-Haenszelオッズ比 |
|
(表) |
||
MHRRC1 |
調整済みMantel-Haenszel相対リスク |
|
MHRRC2 |
調整済みMantel-Haenszel列2相対リスク |
|
N |
欠損値でないオブザベーションの数 |
|
NMISS |
欠損値を含むオブザベーションの数 |
|
OR |
オッズ比(表) |
|
PCHI |
1元表に対するカイ2乗適合度検定、 |
|
2元表に対するPearsonカイ2乗検定 |
||
PCORR |
Pearsonの相関係数 |
|
PHI |
ファイ係数 |
|
PLCORR |
ポリコリック相関係数 |
|
RDIF1 |
列1リスクの差(行1-行2) |
|
RDIF2 |
列2リスクの差(行1-行2) |
|
RELRISK |
オッズ比と相対リスク(表) |
|
RISKDIFF |
リスクとリスクの差(表) |
|
RISKDIFF1 |
列1のリスクとリスクの差 |
|
RISKDIFF2 |
列2のリスクとリスクの差 |
|
RRC1 |
列1相対リスク |
|
RRC2 |
列2相対リスク |
|
RSK1 |
列1リスク(全体的) |
|
RSK11 |
列1スク(行1) |
|
RSK12 |
列2スク(行1) |
|
RSK2 |
列2リスク(全体的) |
|
RSK21 |
列1スク(行2) |
|
RSK22 |
列2スク(行2) |
|
SCORR |
Spearmanの相関係数 |
|
SMDCR |
Somersの |
|
SMDRC |
Somersの |
|
STUTC |
StuartのTau- |
|
TREND |
Cochran-Armitageの傾向検定 |
|
TSYMM |
Bowkerの対称性の検定 |
|
U |
対称不確定係数 |
|
UCR |
不確定性係数 |
|
URC |
不確定性係数 |
|
WTKAP |
重み付きカッパ係数 |