製品からサービスの時代へ、
優れたアフター・サービスで
収益向上を目指す
〜コスト削減とサービスの向上が課題、
「SAS® Supply Chain Intelligence」〜
1990年代初頭以降、先進国の製造企業は、それまでの「よい製品を作れば売上げが伸びる」という製品そのものの価値や信頼性を追及していく製品指向の体制から、製品の利用価値を高めていく方向へと軌道を修正している。その背景には、製品需要の伸び悩みや市場競争の激化、利益率の低下といった事情と、製品そのものの提供からサービス領域を拡張し、補充部品の販売や販売後の顧客サービスの拡充に注力することで、更なる利益が期待できることがわかってきたからだ。そこで現在注目を浴びているのが、アフター・サービス市場である。
製造業におけるアフター・サービスは利益機会の大きい領域として、その重要性が認知され始めている。これまで製造業者は製品市場ほどにはアフター・サービスを重視しておらず、無駄なコストのかかる“単なるおまけ”程度にしか見ていない状況だった。しかし製品市場での競争の激化を受け、先進企業を中心にアフター・サービス市場のもつポテンシャルが注目され始め、競合他社との差別化要因として活用しようという動きが見られている。製品の性能、価格、品質などによる差別化が難しくなっている昨今、優れたアフター・サービスの提供は重要な収入源としても大きなウェイトを占めてくる。
アフター・サービスには、製品の修理や定期的な点検・メンテナンス、技術面でのサポートやコンサルティング、購入のためのローン提供までも含まれる。製造業が長年にわたり膨大な数量の製品を製造・販売してきた結果、アフター・サービス市場は製品市場の数倍に膨らみ、その利益率の高さで企業の利益の相当部分を支えている。
Aberdeen Groupがアメリカの優良企業を対象にした調査では、総収入の28%、総利益の38%をアフター・サービスが占めている、という結果が出ている(”Strategic Service Management: Moving Beyond the Tactics”, Aberdeen Group, 2007, p.2)。この分野への投資を増やすことで・・・(つづく)
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