欠損値を含む反復測定データの分析

[OS] ALL
[リリース] ALL
[キーワード] MIXED, REPEATED, MISSING VALUE

[質問]

MIXEDプロシジャのREPEATEDステートメントを用いて、反復測定データの分析を行なっています。しかし、被験者によってはある時点における観測値が欠落しています。この場合、欠損値としてデータセットに含める必要があるのでしょうか。

[回答]

REPEATEDステートメントにて時点を表す変数、反復因子を指定していない場合には、ある時点以降全てが欠落していない限り、欠損値「.」としてデータセットに入力する必要があります。

たとえば、以下のようなデータがあると仮定します。


              time1 time2 time3 time4
  SUBJECT
     1          10    20   30     .
     2          21    .    23     24

MIXEDプロシジャで分析を行なうため、以下のようにデータを作成したとします。


   SUBJECT TIME Y

     1      1  10
     1      2  20
     1      3  30
     2      1  21
     2      3  23
     2      4  24

このデータセットに対してREPEATEDステートメントで反復因子を指定していない場合、被験者内の順番のみ考慮しますので、SUBJECT=1の2時点目とSUBJECT=2の3時点目、SUBJECT=1の3時点目とSUBJECT=2の4時点目が対応することになります。そのため、反復時点の正確な対応をとるためには、以下のように欠損値を含めたデータセットを用いる必要があります。


   SUBJECT TIME Y

     1      1  10
     1      2  20
     1      3  30
     1      4   .
     2      1  21
     2      2   .
     2      3  23
     2      4  24

なお、REPEATEDステートメントにて明示的に反復因子(上記では変数TIME)を指定している場合には、欠損値を含まないデータセットにおいても反復時点の正確な対応が行なわれます。