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各ユーザーごとに固有または任意のディレクトリをSASUSERライブラリとして割り当てる方法
[OS]Windows
[リリース] 8.1, 8.2
[キーワード] ENVIRONMENT VARIABLE, 環境変数, SASV8.CFG
[質問]
SASUSERライブラリの変更は、SASの環境設定ファイルSasv8.cfgファイルを編集することで可能ですが、SASUSERライブラリをユーザーごとに、ユーザー固有または任意のディレクトリに指定することは可能でしょうか。
たとえば、SASUSERライブラリを、
- ユーザーuser1 に関しては「D:¥SASFILES¥USER1¥sasuser」
- ユーザーuser2 に関しては「D:¥SASFILES¥USER2¥sasuser」
として指定したいと考えています。
[回答]
Windowsの環境変数として、ユーザー固有のディレクトリ(「D:¥SASFILES¥USER1」など)を定義し、Sasv8.cfg ファイル中で環境変数を参照させることによって、このような指定が可能となります。
設定作業は、一般ユーザーとして行なう作業と、Administrator権限を持つユーザーとして再度ログインしてから行なう作業に分かれます。
■ 一般ユーザーとして行なう作業(ユーザー固有の環境変数を定義する)
※ この作業はSASを使用する全てのユーザーについて行ないます
- ユーザー環境変数を定義します。コントロールパネルの「システム」から「環境」タブを選択し、「(ユーザー名)のユーザー環境変数(U):」の下にある項目のうち、いずれかをアクティブにします。
(※ この手順は、Windows NT 4.0での例です。Windows 2000の場合は、コントロールパネルの「システム」から「詳細」タブを選択し、「環境変数」を選択します)
例) TEMPなどを選択し、青色に反転させます。
- 「変数(V):」に任意の環境変数の名前(ここでは「SASENV」とする)を、「値(L):」にディレクトリ名を入力します。
- 例1) ユーザーID「USER1」としてログオンした場合
- 変数(V): SASENV
- 値(L): D:¥SASFILES¥USER1
-
- 例2)ユーザーID「USER2」としてログオンした場合
- 変数(V): SASENV
- 値(L): D:¥SASFILES¥USER2
- 「設定(E)」ボタンおよび「適用(A)」ボタンを押したあと、「OK」をクリックします。
■ Administrator権限を持つユーザーで行なう作業(定義した環境変数を参照する)
- 環境設定ファイルSasv8.cfgを編集します。Sasv8.cfg ファイル中、「-SASUSER」の後で指定されているパスを編集します。
編集する行 |
-SASUSER "!SASENV¥sasuser" |
編集例 |
変更前 |
/* Setup the default SAS System user profile folder */ -SASUSER "C:¥winnt¥profiles¥user¥personal¥MySASFiles¥sasuser¥" |
変更後 |
/* Setup the default SAS System user profile folder */ -SASUSER "!SASENV¥sasuser" /* ←この部分を変更 */ |
- 上記の作業を終えたあと、一般ユーザーのIDで再ログオンしてSASを起動させると、SASUSERライブラリが次のように変更されます。
D:\SASFILES\(ユーザーID)\sasuser
なお、この設定が正しく反映されているかどうかは、次の手順で確認できます。
- SASを起動後、SASのエクスプローラ画面を表示させます。
- SASUSERライブラリのアイコンを右クリックし、[プロパティ]を選択します。
- 「SASUSERプロパティ」ダイアログが表示されます。初期表示で「一般プロパティ」と表示されている部分(あるいは下三角形で表示されている部分)をクリックします。
- 新たにSASUSERライブラリとして割り当てたディレクトリのパスが表示されていることを確認してください。
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