銀行業務のクラウド化TowneBank、SASにより継続的な成長

中堅銀行がSASのクラウド・ベース・ソリューションを活用し 
規制コンプライアンス、リスク管理、会員の満足度向上に対応

​​データとAIのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下 SAS)は、​バージニア州に拠点を置く商業銀行であるTowneBankが、コンプライアンス期限に対応するべくSASを活用してきた事例を発表しました。TowneBankは規制コンプライアンスのための強力なクラウドベースのフレームワークを保有し、リスク管理、詐欺や金融犯罪防止、会員のニーズ理解において、 将来どのような事態に直面しようとも、インサイトと意思決定を事業全体で強化できるテクノロジー・パートナーを得て成功を収めています。

6年前、TowneBankは新しい会計規制と報告要件という課題に直面していました。コミュニティ・バンクである同行は、新しい予想信用損失(CECL)会計基準の導入に向けて準備を進めていましたが、人員が不足しており、技術も発展途上でした。

クラウドでのコンプライアンスを模索

1999年に設立された TowneBankは、バージニア州とノース・カロライナ州で51の支店を展開し、総資産は170億ドルに上ります。

エーリッヒ・ロイター(Erich Reuter)氏が2018年に同行に入行し、新しいCECL報告基準に対応するためのプログラムの導入を任されました。この規制は、融資貸し倒れの過小評価を防ぎ、銀行が十分な引当金を維持できるようにすることを目的としています。

TowneBankの定量分析・エンタープライズ・ストレステスト担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるロイター氏は、次のように述べています。「まったく新しい規制であるということが、CECLの最大の課題の1つでした。業界標準が存在せず、どう導入すればいいのかを示すガイダンスもほとんどありませんでした」

新たな規制への対応能力の向上が極めて重要でした。求められる精度を確保しつつCECLの複雑さに対応するには、以下のものを提供するコンプライアンス・フレームワークが不可欠でした。

  • 複数の部門からの高速かつ安全なデータ・アクセス
  • 15年分の履歴データと予測データを管理し、複雑な統計モデリングを実行するための高度なデータ・システム
  • 公正、透明、正確な報告を保証する、検証可能なデータ品質とデータ・インテグリティ

ロイター氏がチームとともにテクノロジー・プロバイダーの検討を行った際、SASが金融業界に精通していること、また導入と同時に使用を開始できることから、すぐさま第一候補となりました。SASのCECLソリューションをクラウドに導入したことで、TowneBankのコンプライアンス・プラットフォームは期限よりもはるかに早く対応を開始することができました。

ロイター氏はまた、次のようにも述べています。「業界のリーダーの力を借りる必要がありました。ソリューションの導入を支援してもらうために、社外の専門家を頼る必要があったのです。こうして、SASが候補に浮上しました。SASはCECL標準を適応し、先行してあらゆる課題を把握するための機会をもたらしてくれました。同分野での経験がすでにあったのです」

リスクとコンプライアンスから会員体験、さらにその先まで、将来を見据えて対応

CECLの課題を克服したTowneBankは、SASへの投資において、さらに多くの取り組みを行っています。ロイター氏は、「15年分のデータがSASウェアハウスに保存されており、社内のあらゆる質問にすぐに答えることができています。これによって、ある目的のために構築したフレームワークを、別の目的で使えるようになりました」と述べています。

たとえば、2023年に銀行が破綻するたびに、TowneBankの幹部、会員、株主からロイター氏とチームに矢継ぎ早に質問が寄せられたといいます。「どうやってこの状況を打開するのか。他行と当行との相対的な位置関係はどうなっているのか。歴史的に見て、当行はどのような位置づけなのか?」といった質問です。

ロイター氏は、次のように述べています。「これらのインサイトを得て、人々に伝えることが重要でした。そのとき役立ったのが、SASのソリューションでした。SASのプラットフォームには、数日~数カ月ではなく、数時間でこれらの質問に答えるためのツールが備わっています」

TowneBankは、会員との関係向上にもSASを活用しています。ロイター氏は次のように述べています。「SASをプラットフォームとして使用することで、会員様のニーズをよりよく理解できるようになりました。今では、会員様が来行されるとき、1つの接点だけで対応するということはありません。数千人の会員という大きなくくりのなかでその会員様を見て、ニーズを予測し、相手が思いもしない潜在的な解決策を提案することができています」

このような数々の戦略によって、TowneBankは町の一銀行から、地域の大銀行へと変貌を遂げました。TowneBankは、Forbesが選ぶ2022年の「米国のベスト・バンク・リスト」で9位にランクインし、会員アンケートでも常に高い評価を得ています。

また、ロイター氏は次のようにも述べています。「もう1つの大きなメリットとしては、当行が成長してもSASが不要になることがないとわかっている点です。他のベンダーを検討したとき、遠からず不要になるだろうと感じました。SASならば、TowneBankは成長を続け、ソリューションを利用してアナリティクスとインサイトを獲得し、どれほどの大銀行になったとしてもストーリーを伝えていくことができます」

SASのリスク・詐欺・コンプライアンス・ソリューション担当シニアバイスプレジデントのスチュ・プラッドリー(Stu Bradley)は、次のように述べています。「TowneBankの例は、成長過程にあるスマートな金融サービス機関においてSASの強力なAIベース・プラットフォームと多様なソフトウェア・ソリューションを利用することで、どのようなことが起き得るのかを端的に示しています。CECLに向けた準備は、どの銀行にとっても簡単なことではありませんでした。SASを導入することで、TowneBankはしっかりと準備を整えられただけでなく、何が起ころうとも回復力をもって適応できる銀行になりました」

SAS®の銀行向けソリューションの詳細についてはsas.com/bankingをご覧ください。

TowneBankについて

1999年に設立されたTowneBankは、人間関係の上に成り立つ企業であり、人への奉仕と生活の質の向上にフォーカスしつつ、銀行業務などの多様な金融サービスを提供しています。思いやりの文化を大切にし、多彩な才能、視点、経験を受け入れることで、すべての従業員と会員を尊重しています。

創業25周年を迎えた同行は、ハンプトン・ローズとバージニア州中部、およびノース・カロライナ州の北東部から中部にかけて51の支店を展開し、地域社会の社会的、文化的、経済的な成長を促進する地域リーダーとしての役割を果たしています。TowneBankは、最高の倫理基準にこだわり、ビジネス・バンキングとパーソナル・バンキングの競争力のある幅広いソリューションを提供しています。TowneBankの戦略の鍵を握るのは、経験豊富な地元の銀行員が、現地での意思決定を通じて、高度な専門知識と個人的な配慮を提供していることです。TowneBankは、Towne Wealth Management、Towne Insurance Agency、Towne Benefits、TowneBank Mortgage、TowneBank Commercial Mortgage、Berkshire Hathaway HomeServices RW Towne Realty、Towne 1031 Exchange、Towne Vacationsなどの関連会社を通じて、銀行業務を超えて自社の能力を高め、専門知識を提供しています。TowneBankは2023年12月31日時点で168億4,000ドルの総資産を有し、バージニア州に本店を置く大銀行の1つに数えられます。

*2024年5月22日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリースの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。

SAS について

SASはデータとAIのリーディング・カンパニーです。SASの革新的なソフトウェアと業界特化型のソリューションが、世界中のお客様にデータを信頼できる意思決定に変換するパワーを届けています。SASは「The Power to Know®(知る力)」をお届けします。
*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

プレスリリースに関する
お問い合わせ

  • SAS Institute Japan株式会社
    広報担当: 森屋
    TEL: 03-6434-3700
    E-mail: jpnpress@sas.com  

TowneBankは、SASテクノロジーのフレームワークを拡大し、ビジネス全体におけるインサイトと意思決定をサポートしています。