SASと米Thread社、バイオ医薬品企業向けに独自ソリューションの提供を開始

共同ソリューションにより臨床研究を最新化することで、
バイオテクノロジー業界をサポート

アナリティクスのリーディング・カンパニーであるSAS Institute Inc.（以下、SAS）と米Thread社は、新興のバイオ医薬品企業が臨床研究をシンプルかつコスト効率よく最新化することを可能にする独自ソリューションの提供を開始すると発表しました。AIとアナリティクスのリーディング・カンパニーであるSASと、分散型研究をリードするThread社は、データの準備、評価、適用の面でバイオテクノロジー企業をサポートする新しいソリューションの開発に共同で取り組んでいます。

今回提供が開始された新しいソリューションは、Thread社の分散型臨床試験（DCT）および電子臨床転帰評価（eCOA）プラットフォームに、SASの包括的なクラウドネイティブのアナリティクスを統合することで、バイオ医薬品企業がより適切に臨床研究データを管理・監視できるようにするものです。規制コンプライアンスに対応したこのソリューションには、Thread社が提供する試験参加者および臨床医による報告データなど、複数の情報源からデータを取得する統合アナリティクス環境が備わっています。大規模な製薬組織の場合、専用のSASアナリティクス環境内でThread社のデータを表示することも可能です。

Thread社の共同創業者で最高経営責任者（CEO）のジョン・ライツ（John Reites）氏は、次のように述べています。「デジタルヘルス時代における臨床試験参加者のニーズの変化に対応するために、研究機関は新しい治療法を発見、開発、製造、商品化する方法を変革しています。SASと協力して、次世代の研究設計を利用してデータを収集したいと考えるバイオ医薬品分野のお客様に、この独自ソリューションをお届けできることをとても嬉しく思います」

両社の新しいパートナーシップは、共通のお客様に向けて、SASのクラウドネイティブの超並列型AI・アナリティクス・プラットフォームである SAS^® Viya^®をベースに構築されたSASの統計コンピューティング環境（SCE）ソリューションと、データ・アクセス、アナリティクス、可視化を提供するThread社のテクノロジー・プラットフォームを統合するところから始まります。これにより、両社は最初のコラボレーションに基に、Thread社が収集した独自のデータ要素に、SASのAI、機械学習、可視化の機能を組み合わせることで、DCTに特化した革新的なアナリティクスを実行することが可能になります。

SASのモノのインターネット（IoT）担当バイスプレジデントであるジェイソン・マン（Jason Mann）は、次のように述べています。「SASとThread社のソリューションを使うことで、バイオテクノロジー企業は臨床研究を最新化し、健康を増進するための新たな治療法をより短期間で市場に投入することができます。さらには、より多くの従業員が高度なアナリティクスの恩恵を受けられるようになります」

Threadについて

Threadが目指しているのは、誰もが、どこからでも、Threadの分散型研究プラットフォームを利用して研究を行えるようにすることです。臨床研究技術とコンサルティング・サービスを独自に組み合わせることで、バイオ製​​薬会社やCROが、参加者、施設、研究チームのために次世代の研究や電子臨床転帰評価（eCOA）プログラムを設計、運用、拡張できるよう支援します。Threadは、包括的なプラットフォームと科学的専門知識を通じて、効率的で、アクセスしやすい、患者中心の研究を可能にします。Threadは、ヘルスケアに特化した投資会社であるWater Street Healthcare PartnersとJLL Partnersの支援を受けています。Everest Groupの「Decentralized Clinical Trial Product PEAK Matrix^® Assessment 2021/2022」でリーダーに選出されたほか、2022 IDC MarketScapeの「R&D Decentralized Clinical Trial Technology Solutions Vendor Assessment 2022」でリーダー・カテゴリーに位置づけられました。詳しくはTHREADresearch.comをご覧ください。

*2023年7月18日に米国Thread社.より発表されたプレスリリースの抄訳です。
本原稿はSAS本社プレスリリースページに掲示された原稿を抄訳したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。