マーケターのためのデータ分析実践入門
活用ケース解説
顧客理解を促進させる
顧客セグメンテーション分析(1)
セグメンテーションとは、個人の属性や特徴が同一または類似する顧客をグルーピングし分類する手法です。似た傾向のある顧客をいくつかのグループに分けることで、そのグループの特性がより理解しやすくなり顧客理解を深めることができます。代表的な属性としては、以下のようなものが上げられます。
- デモグラフィック:性別、年齢、居住地域、所得、職業、家族構成など
- 心理的傾向:ライフスタイル、趣味嗜好、興味関心、価値観、購買意向・動機など
- 過去の行動/状況:購入履歴、顧客利益、ロイヤリティー、契約形態、利用頻度、キャンペーン反応履歴など
例えば「30歳代」「女性」「ファッションに興味あり」「美容関連商品の購入総額 3万円以上」といった複数の属性を組み合わせることで顧客数を絞り込め、グループ内の顧客の「近似性」は高くなります。その結果、より顧客ごとにカスタマイズした提案や、訴求したい商品やサービスに合ったグループだけにピンポイントでアプローチすることが容易になるのです。効率よく的確に顧客にアプローチを行うためにはこのセグメンテーションが重要といえます。具体的にその手法を以下のステップごとに見て行きましょう。
- 属性ごとの基準を作成する ― 有効なグループ分けのルールを作る
- セグメンテーションをマーケティングに活用する
- 1) 分類して戦略を立てる:セグメントごとの特性や収益性を理解し戦略に活かす
- 2) 対象顧客を特定する :アプローチが有効/必要な顧客を特定しターゲティングする
- 3) 顧客の変化を知る :セグメントの移動から顧客の変化を捉える