SAS® Viya® - AIによる異常検知・故障予測
異常検知・故障予測
異常検知とは、大量の計測値を機械学習させ、未知のパターンや複雑なパターンであっても異常であるかどうかを検知する手法です。不正な取引や工場などでの装置故障の検知、大規模施設内の機器監視などさまざまな業種で活用されています。
異常検知には、事前に定義した正常範囲の閾値を超えた場合に異常とみなす「基準値ベース」、過去のデータからパターンを見い出し新たなデータが異常な事象に当てはまる度合いを確率として出力する「教師あり学習」、そして「教師なし学習」の3手法に大別されます。工場の装置異常などあまり頻繁に発生しない、つまり十分な過去データが無い場合は、「教師なし学習」を使うことになります。
「教師なし学習」での主な手法は以下があります。
- One-Class SVM、Support Vector Data Description(SVDD)
1クラス分類を目的とする教師なしの機械学習手法、異常の実例があまりないデータでうまく機能
用途:多変量プロセス制御、機器予後診断と健康管理、サイバーセキュリティと侵入検知、詐欺の識別、ハイパースペクトル画像解析、ウェアラブル機器からの健康データ分析 - Moving Windows PCA(Principal Component Analysis)
全体システムと比較したシステム部品の相対的変化を検出
用途:風力タービン、暖房・冷房装置 など - Robust PCA(Robust Principal Component Analysis)
入力行列を低ランク行列とスパース行列の和に分解し、低ランク行列にPCAまたはSVDを実行することができる
用途:異常検知、画像処理、行列圧縮 など
これらの手法に限らず、異常検知を行うためには、次の3つに注意することが重要です。
- システムへの理解が必要なこと。
ログが吐き出されてから解析するまでのタイムラグを考慮した設計が必要で、経年変化を考慮してモデルも更新しなければなりません。 - しきい値を正しく設定すること。
教師なし学習の場合、教師あり学習のように「異常である確率」は出てきません。異常であるかどうかを判断するのは別の判断基準が必要になってくるのです。 - 複数の手法を正しく使うこと。
教師なし学習では正解の定義がないため、手法の得手不得手を理解した上で、複数の手法で判断した方が良い結果を得られる可能性が高まります。
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