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問題解決スキルがテクノロジー分野のキャリアへの道を舗装

グレッグ・ゲンゴ(Greg Gengo)氏は数学が得意でした。コンピューターも好きでした。しかし、インスティテューショナル・リサーチ (IR) 分野の大好きな仕事に彼を導いたのは “問題解決好き” の性向でした。

教訓トップ3

  • 自分の道を自分でコントロールする。グレッグ氏は海軍に初めて入隊したとき、自発的に「未指定(undesignated)」として入りました。これは自分の職務について希望を出さなかったという意味です。もし全てをやり直すチャンスを与えられたとしたら、彼は別の選択をするでしょう。なぜなら、彼はほどなく、自分の関心に合う仕事を選ぶ必要に迫られたからです。
  • 機会に対してオープンな姿勢を保つ。大学時代、ある教授がグレッグ氏にSTEM(科学・技術・工学・数学)課程への編入を勧めてきました。同氏は自身の専攻の1つ(政治学)を諦める必要がありましたが、この転身が奨学金の獲得につながり、よりテクノロジーにフォーカスした道へと彼を導きました。
  • 自分の知見をシェアする。グレッグ氏は、日本を含む世界中のカンファレンスで、インスティテューショナル・リサーチ (IR) における自身の専門知識をシェアしています。

経歴

病院衛生兵
米国海軍

技術オペレーション、国際営業サポート
大手航空会社

コンピューター科学および数学の学士号
テキサス・ウーマンズ大学

データウェアハウス・アーキテクト(Office of Institutional Research and Data Management所属)
テキサス・ウーマンズ大学

数学の修士号
テキサス・ウーマンズ大学

概要


インスティテューショナル・リサーチ(IR)とは?

グレッグ氏がテキサス・ウーマンズ大学(Texas Woman's University)で専念しているインスティテューショナル・リサーチ(Institutional research: IR)には、大学の学生/教授/コース/カリキュラムに関するデータの収集、分析、ウェアハウス運用といった業務が含まれ、その目的はキャンパスの意思決定および計画策定を改善することです。


1万5千
グレッグ氏が働いているテキサス・ウーマンズ大学には約15,000人の学生がいます。

9
グレッグ氏は近場ではテキサス、遠方では東京のカンファレンスで計9回の講演を実施しています。直近の演題は「Architecting Big Data for Bayesian Gateway Course Analysis」(直訳:“ベイジアン・ゲートウェイのコース解析” のためのビッグデータを設計する)でした。


インスティテューショナル・リサーチ担当者の質

インスティテューショナル・リサーチに携わる上での資格要件となる学位は多くありませんが、典型的には統計学、リサーチ手法、データ・ビジュアライゼーション(視覚化)、レポーティングに関するスキルが必要不可欠です。

私たちはSASを活用して部門を大改革してきた、そう感じます。 Greg Gengo

グレッグ氏のストーリー

Q: ご自分に数学やコンピューター科学の才能があると最初に自覚したのはいつでしょうか? 高校では高度なコースを履修しましたか?

A: それらのスキルは、若い頃はそれほど明白ではありませんでした。提供されている中で最も高度な数学と科学のコースを履修し、成績も良好でしたが、その最大の理由は「私が問題解決を楽しんだから」と思っています。

Q: あなたにとって問題解決の何がそれほど興味深いのでしょうか?

A: 私は定量問題が好きです。それらを読んで解き明かすのが好きなのです。私にとっては、執筆のような定性的な物事の方が ── それらを定量的に扱う方法を見つけられない限り ── 難しいと感じます。ですから、高校3年生の頃、英語の授業は夏季補習に出るか出ないかの境界線上にいました。英語が難しかったのではありません。作文は非常に主観的ですから、いつも自分の “声” を自覚することに苦労したのです。数学や科学でそうした問題を経験したことは一度もありません。

Q: 高校卒業後の短期間、軍隊に所属されていました。なぜその選択をしたのでしょうか? そこから何か、将来のキャリアに役立つものが得られましたか?

A: 海軍に入ったのは、自分は大学に行く準備が整っていないと思ったからです。私は多くの子供が抱えているのと同じ「学校がつまらないと感じる」という問題を抱えており、他に何がしたいかも分かりませんでした。入隊する際、テストを受けなければならず、海軍のどこにでも所属できる高得点を取ると、「未指定」を勧められました。そうすれば、様々なことをやってみて、自分の好きな何かを見つけることができる、とのことでした。実際には私が選択することはなく、組織側から何をするべきかを伝えられました。私はバーレーンに配属され、そこで数ヶ月を過ごすことになります。その後、ようやく何かを選択することを許された私は「医療分野の何か」を希望し、病院衛生兵になりました。「未指定」だった時期に自分は相当成長した、と私は心から思っています。実際、入隊当初は未熟者でしたから。より強い責任感を持つことを学んだのです。

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私は、けっこう強力なSAS唱道者です。実は、日本の大学やシドニーのSASオフィスと契約しているのですが、それは私が強力なSAS唱道者であり続けてきたからこそです。そうした “つながり” の結果として、複数のカンファレンスでの登壇を依頼されてきたのです。

彼が使用しているテクノロジー

Base SAS® ソフトウェア

データアクセス/データ変換/レポーティングのための柔軟性・拡張性の高い第4世代のWebベースのインターフェイス

SAS® Data Management

データの改善/統合/統制を支援する業界最高水準のデータ管理ソリューション

SAS® Visual Analytics

対話操作型のレポーティングから、ビジュアルなディスカバリー、セルフサービス型のアナリティクス、スケーラビリティとガバナンスまで、全ての機能を単一の強力な統合インメモリ型統合環境で活用することができます。

日本での講演について

私は東京で開催されたカンファレンスで、SASを使ってインスティテューショナル・リサーチ(IR)を行う方法について講演したことがあります。IR自体は50~60年前からあるトピックですが、アナリティクスへのフォーカスはかなり最近のことです。一方、日本では、ようやく10年目といった状況です。彼らはモダナイズ方法の解明に取り組んでおり、私たちのプログラムでは少し面白いことをやっていますので、日本の皆さんは私たちから学ぼうとしています。

私は日本語を流暢に話せないため、そのカンファレンスでの講演は “恐怖で押しつぶされそうな” 体験でした。実はまさに今、日本語を学ぼうとしているところです。学校側はいつか私に戻ってきて欲しいと考えており、私の目標は「私は日本語会話に挑戦するほどに、この仕事関係をリスペクトしている」と彼らに示すことです。

SAS® の学習に関して

大学で仕事を始めたとき、担当の教授 ── 今は私の上司です── は既にSASを知っていました。当時は誰もがExcelで多くの作業をこなしていましたが、やがて私たちは「SASならプログラミングできる」と気づいたのです。教授が私に「できるか?」と言ってきたので、私は約5週間かけてSASを独習しました。その後、修士課程に入ってから “SASに関するコース” を履修しましたが、全てを独習済みでしたから、そのコースは簡単でした。

私はプログラミングを少し経験していましたが、SASは別の言語でした。何がどうなっているのかを把握するのに少し時間がかかりましたが、分かってしまえば、それは良くあるオブジェクト指向言語であり、かなり短期間で習得できました。

仕事でのSAS® の活用について

私たちはSASを活用して部門を大改革してきた、まさにそう感じます。SASで素晴らしいことをやっている学校は、間違いなく他にもありますが、私たちの部門がSASを活用して「ユニバーシティ・アナリティクス」を推進している方法を私は誇りに思っています。私たちがやっているのはソリューションのカスタマイズです。SASの初期導入を支援する取り組みが、私たちの部門の効率性を改善してきた、と私は考えています。

アナリティクス分野の数々の素晴らしいキャリアをご紹介

最初の仕事に就いたばかりの人も、キャリア中盤で方向転換を決めた人も、ここで紹介しているデータサイエンティスト/開発者/教育者/分析担当者の方々は、全員が自分の好きなキャリアにつながる道を見つけました。それぞれの経緯をぜひご確認ください。